白血病からの生還(データ付き)

白血病で幹細胞移植を受けた詳細の記録です。

入院2回目その4

主治医からの連絡

5月13日に主治医がやって来て、「いいお知らせです。弟さんと白血球の型が完全に一致していました。」とHLA研究所からの速報のFAXを持ってきてくれました。兄弟間での完全一致の確率25%でしたが、幸運なことにこの25%をクリアしました。不一致の場合はドナーを探すか、臍帯血の移植になるか、いずれにしても一致するドナーが見つかるまで待たなければなりませんでした。弟と一致したことで、一気に治療の道筋が見えた気がしました。

ドナーを待つことは、白血病患者にとってかなり厳しい事です。時間との戦いで、血球数が急変したり、肺炎や敗血症のリスクとも戦わなければなりません。

うれしかったことは、弟とHLAの型が一致したこともうれしかったのですが、最初の入院の時、会社の保健師さんがお見舞いに来てくれて、社内報に公表してもいいかどうか聞かれ、理由を聞くと、私の事をきっかけに骨髄バンクに登録を呼びかけたいと言う事でした。私の事を気遣ってくれている事はもちろん、この病棟にいると、同じく移植を待っている人が結構いて、その人たちのためにもなるかもしれないと思い、同意しました。社内から数十人が登録したと聞いて、うれしくなりました。骨髄バンクから褒められたそうです。他人とHLAの型が合う確率は10万分の1とも言われますが、万に一つもあり得るわけで、一度に数十人の登録はめずらしく、感謝されたそうです。

みんな、ありがとう。

ようやく奥歯の痛みから解放されて、点滴のチューブも外してもらえたのは抜歯後1週間を過ぎたあたりでした。そのころには熱も治まり、危ない状態からは脱したと実感していました。5月19日の血球数は

WBC 1620

Hb 9.7

Pl 80000

といった感じで、炎症反応も0.9くらいまで下がっていました。

抜糸後の消毒を念入りにするためにまだ、少し入院と言われていました。毎日、歯科診察室に通い、消毒を受けてました。もう少し様子を見てから退院と言われていました。

次回は退院後と通院での抗がん剤治療について書きます。