白血病からの生還(データ付き)

白血病で幹細胞移植を受けた詳細の記録です。

3回目の入院その30

DAY 75-77 退院

昨日、ようやくリハビリを開始した所まで書き込みましたが、歩く事がこんなに辛いかと思うほど体力は衰えていました。100mくらいゆっくり歩いては2.3分休憩しまた歩き出すの繰り返しでした。まともに歩けるようになるのはどれくらいかかるのだろうかと不安を抱えながらもとにかく病棟の廊下を歩き回っていました。めまいは相変わらずでしたが少しずつ改善して行っていました。72日目の採血データで白血球数が減っていたのも次第に回復していました。この頃のデータは、

WBC 4000前後

Hb 12前後

Pl 220000

と、ヘモグロビンが足りない位で正常値に入って来ていました。

ヘモグロビン不足という事もあって歩行リハビリして部屋に戻ると息が上がってました。同時に血中たんぱくも低かったので、病院食のほかに肉の缶詰とかさんまの缶詰を食べていました。味覚障害が続いていたので、味の濃い缶詰がおいしくて、病院食は残しても濃い味の缶詰をしっかり食べていました。

そんな様子を見てか、主治医から退院の話が出てきました。自宅療養で、通院で診察に切り替えましょう、と言われたときは、感無量でした。今の状態は安定しているので、いつでも退院していいという事で、移植後77日目の11月15日に退院することにしました。

迎えた11月15日は晴れでした。朝食を済ませ身支度をします。退院後の生活や、注意点などの冊子と、入院証明などを看護師さんから受け取り、準備をしていました。10時頃家内が向かいに来てくれ、荷物をまとめ住み慣れた(笑)病室を後にしました。ナースステーションの前でお世話になった医師団、看護師さん、看護補助の方々にお礼をし、会計窓口で駐車券を貰って病院を後にしました。この時の駐車場までの移動が遠い事、2回休憩を挟んでの乗車でした。

生きて家に帰れる幸せ。山形大学医学部の医療スタッフには感謝してもしきれない思いでした。

帰りに病院では食べられなかったちゃんぽんを食べて帰ったのですが、味覚障害の為、味はあまりわかりませんでした。

家に着くと愛犬が尻尾を振って駆け寄ってきました。愛犬も主の帰りを待ちわびていたらしく、私からしばらく離れようとしません。動物との接触は控えなければならなかったのですが、前日に家内が洗っていてくれて、思う存分甘えさせてあげることが出来ました。

第一の目標だった、「家に生きて帰る事」はようやくクリアできました。次の目標はリハビリで普通の生活が出来る事でした。実際にはかなりの時間を要することになるのですが、この日は帰れた幸せをかみしめていました。

また次回に続きます。

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