白血病からの生還(データ付き)

白血病で幹細胞移植を受けた詳細の記録です。

2回目の退院その4

幹細胞採取

さて、前回書き進めた通り、私の4回目の抗がん剤治療は6月27日からでしたが、それに先立つこと2週前に弟の幹細胞採取となりました。弟には6月17日から21日まで休んで貰い、入院での採取に協力してもらいました。17日は私が迎えに行き、入院手続きも一緒に受けて、10階の病室へ向かいました。病室に行くと、なじみの看護師さんたちに迎えられ、一応、病院内での過ごし方を聞きます。初日は血液採取とレントゲンなどの検査を行い、後は自由に過ごせます。検査の結果はすぐに出て、血液採取の結果もレントゲンも特に異常なしでした。翌日からの予定の説明を受け、18日、19日とG-CSFの点滴を受けます。その後、20日に幹細胞の採取と、21日は予備日と言う説明でした。

G-CSFとは顆粒球コロニー刺激因子と言うもので、白血球を増加させる薬剤のようです。十分に白血球を増やしておいて、20日に約2時間かけて血液を循環させながら幹細胞のみを採取するそうです。循環させてとは、両腕に点滴のチューブを繋ぎ、透析のような機械を通して幹細胞だけを採取するという事でした。そして、採取した幹細胞は私が移植する時まで冷凍保存しておくという説明でした。

骨髄移植の場合、ドナーも全身麻酔を受けて採取し、凍結とかせずにそのまま患者へ移植ですので、ドナーの負担は全然違うようでした。また、幹細胞移植の場合は、患者への移植のタイミングに合わせる事もしなくてよいメリットがあります。

20日の朝10時くらいから採取と聞いていたので、昼過ぎに病室に行って見たのですが、まだベットには戻っていませんでした。1時過ぎに戻って来て、昼食を食べながら様子を聞きました。必要量が採れたかどうか夕方わかるとの事で、夕方もう一度会いに行くと、2割くらい足りなかったらしく、翌日もう一度採取という事になりました。

21日はちょうど昼頃、終わり、ベッドに戻って来ていました。2時間くらいベッドで安静にして、それから帰宅となりました。

その日の私は、2回も痛い思いをさせてしまって、申し訳なかったのと、感謝の気持ちでいっぱいでした。弟に生きる力を貰った気持ちでした。兄弟がいて良かった、とこれほど思った日は無かったと思います。

あとは、無菌室が空いて、私が移植に耐える番だ。必ず復活して見せるという思いがふつふつと湧き上がってくるのでした。

ちなみに弟は22日から普通に仕事に行っていたそうです。

次回は4回目の抗がん剤投与です。