白血病からの生還(データ付き)

白血病で幹細胞移植を受けた詳細の記録です。

入院2回目その1

血液検査

さて、前回は発熱し奥歯が痛くなって救急外来に受診した所まで書き進めてました。

最初、当直の一般内科の医師はインフルエンザを疑っていましたが、検査の結果、陰性でしたので、発熱の原因を探るべく採血しますという事になり、2か所から採血しますという事で、腕の静脈と、足の付け根の動脈から血液を採取しますという事になりました。腕からの採血については慣れていてあっけなく終わったのですが、足の付け根の動脈からの採血と言うのは初めての経験でした。この動脈からの採血と言うのがものすごく痛く、物の2分くらいだったと思いますが、かなり長い時間に感じました。違う場所から2本採る理由は、皮膚表面についている細菌と、血液中の細菌とを区別するためのようでした。細菌やウイルスの種類を特定し、最善の抗生剤の選択をするためだと後から聞きました。

同時に、院内の第3内科の医師と連絡を取って貰い、第3内科の医師も駆けつけてくれての診察になりました。この日の第3内科の医師は血液専門では無く、神経系の医師でしたが、私の主治医と連絡を取って下さり、まずは解熱剤の点滴をつながれました。

血液検査をしている間、院内の歯科の医師にも連絡を取って下さり、私は点滴に繋がれたまま、歯科診療室まで連れていかれました。まずは、歯のレントゲン写真を撮って、その後奥歯の診察になりました。診察の結果は、右上の奥歯の付け根あたり(ちょうど歯周ポケットと呼ばれているあたり)、化膿しているという所までわかりました。応急的に虫歯になっている所の消毒と抗生剤の軟膏を塗ってもらい、今後どうするかは私の主治医の意見を聞きながら治療方針を決めるという事で一旦診療を終わりました。

待合室に戻ると、第3内科の医師に呼ばれ、結果的にはひどいウイルスや菌ではなく通常の虫歯菌が検出されただけでしたと告げられ、高熱もあるので、入院してください。と告げらました。白血球数が少ないため、通常では体内に入って来てもやっつけられるはずの菌が悪さをしているようでした。免疫が低くなるという事がこんなに恐ろしいと思ってもいませんでした。

結局、この日はそのまま入院となりました。。。

病室に入ると、また、窓側のベットに案内されました。せっかく4日前に退院したのに戻ってくるとは思ってもいませんでしたが、血球数からしても当然の処置だったようです。歯科の治療が始まるまでは、解熱剤と抗生剤の投与を受けていたのですが、もう虫歯を治療するのではなく、抜いてほしいと思っていました。解熱剤には痛み止めも入っていたと思うのですが、鎮痛薬のロキソニンも処方して貰ってました。

とにかく痛いので、一刻も早く抜いてほしかったのですが、血小板の数値が低く(60000)、抜歯した後の止血がうまくいくかどうか、白血球数も低かったので化膿しないかどうか、様子を見ながらの治療となりました。

翌々日の6日には主治医も診察してくれて、「大変でしたね。でも、救急で入院したのは正しい判断でしたね。」と声をかけてくださいました。歯科の先生とも相談した結果、血小板の値が上がった時に抜歯をしましょう、という事になりました。白血球数も低かったので、抗生剤を併用し、止血がうまくいかない場合は血小板の輸血も考えます。との事でした。

恐るべし白血病。「たかが虫歯で高熱が出て、放置していたら死ぬんじゃないか?」と思いました。

2回目の入院生活が始まりました。 続く。