白血病からの生還(データ付き)

白血病で幹細胞移植を受けた詳細の記録です。

3回目の入院その26

Day 62-65 静かな病室 

この頃もサイトメガロウイルス陽性反応が出ていました。昨日、リスクについて書き込みましたが、この頃は全然危機意識が無く、無断で病院内をうろうろしそうな位まで気力は回復していました。

この頃のデーターは、

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白血球数も7000をキープしており、CRP(炎症反応)もほとんどなくなっていました。ただし、ウイルスの監視のために毎朝、血液データの採血とは別にもう1本採血が増えていました。

医師や看護師さんに無断で病院内をうろついていたら、思わぬ感染症にかかっていた可能性が高かったことでしょう。空気清浄機の音のほか、特に何も聞こえない静かな病室で1日を過ごすのが精神的に苦痛を感じるようになっていました。準無菌室で2人部屋でしたが、これから移植をする人の前処置に使っていて、同室の患者さんは1週間おきくらいで入れ替わりでした。11月に入ると同室の患者さんはいなくなり、また一人部屋になっていました。いわゆるツインのシングルユースみたいな感じでした。最上階でしたので、夜景が見える部屋でした。夜歯磨きしながら、階下の夜景を見て復帰してまた通常通りの生活に戻ることを考えていました。

持ち込んだ文庫本もほぼ読み終え、定期的に来る若い医師、看護師さん、家族との会話が楽しみの一つでした。特に週に一度の教授回診で、趣味が合う担当主任教授教授との会話が楽しみでした。ヘミングウエイの話なんかで盛り上がっていました。(私のところで足止めしてすみませんでした)とりとめのない会話をした後、教授は「これくらい元気になればまずは一安心ですよ。」とおっしゃって下さり、生き残れた実感が湧いてきました。入院前の治療方針説明で、5年生存率20%と言われていましたが、まず最初のハードルを越えた気がしました。

点滴も生理食塩水と抗ウイルス薬のみとなって来ていて、サイトメガロウイルスが無くなれば点滴を外してすべて飲み薬に切り替える方針だと主治医から聞き、外に出たいでしょうけどもう少し安静にしていてくださいね。と念を押されてました。

また次回に続きます。