3回目の入院その5
Day-7~-5 全身放射線照射
いよいよ、放射線照射の8月24日がやってきました。前日に放射線科の医師に全身への放射線照射の効果の説明とリスク、考えられる副作用、後遺症などの説明を受けていました。
効果は、病巣の縮小・消失・・・移植にあたって元々の骨髄細胞をたたいておく事。
副作用は、悪心・嘔吐・下痢・口の渇き・涙の減少・脱毛・肝障害・耳下炎などがあると説明を受けていました。
副作用に関しては抗がん剤で言われる副作用とダブるので、かなりキツそうですが、移植の成功率を上げ、再発率を抑えるにはぜひとも必要な前処置です。
覚悟を決めてと言うか、看護助師の方に半ば強制的に車椅子で放射線室に連れていかれます。実際は、歩いて行ける体力があるのですが、照射後急性のめまいとかが出るらしく、車椅子での送迎でした。1日に朝晩の2回、全身に約30分ほど放射線を浴びます。
放射線室は普通にレントゲン室のような感じで、ただし放射線発生機が横から照射されるようになっていました。私は、照射用のベッドに仰向けに寝かされ、周りをアクリルの板で囲われました。ベッド事、所定の位置まで移動して技師の方たちが退室すると部屋の照明を暗くされて、照射が開始されます。少しでも不安を和らげるためか、BGMが流れていました。照射が始まると、ピーンと言う高周波の音が聞こえれ来ます。
15分くらいで右側面の照射が終わると、ベッドごと180度回され、左側面からの照射をまた15分くらい受けます。
痛くもかゆくもなく、なんだか、宇宙人にさらわれて、宇宙船の中で検査をされているような気分でした。ただ、間違いなく放射線は私の体の中を通り抜けて、骨髄細胞にダメージを与えているはずでした。
照射が終わって無菌室に戻ると急性の耳下炎の予防のために30分くらいアイスノンで耳下腺のところを冷やす必要がありました。と同時に、氷か、氷菓子を口の中に含んで冷やしていました。私はアイスの実をなめつづけてました。
初日が終わり、身体の影響はそうでもないと思っていましたが、25日朝の血液データでは、
WBC 730
Hb 10.1
PL 92000
と、白血球はかなり減り始めていました。
2日目も同じ処置が続き、3日目になると、ダルさが襲ってきました。車いすでの送迎の意味がよくわかりました。骨髄が損傷を受け、血球を作る機能が無くなるとだんだん体に力が入らなくなってくるのがわかりました。
3日目の処置が終わるころには、自分の体が、自分じゃないような感覚、今まで通りに言う事を聞いてくれない感覚に襲われました。
身体が弱ってきた所に今度はトドメの抗がん剤と続きます。
抗がん剤の投与は次回に続きます。