白血病からの生還(データ付き)

白血病で幹細胞移植を受けた詳細の記録です。

3回目の入院その7

Day-1 移植前日

抗がん剤が終わり、私は倦怠感と微熱で寝ている時間が長くなっていました。

移植前日には、赤血球の輸血を受けました。一昨日にも気を失い倒れそうになっていたので、本当に頭を打たなくてよかったですね。と看護師さんに言われながら、輸血を受けました。どうやら、赤血球の不足で脳に酸素が行かなくなり、気を失うようです。

食欲はほとんどなく、口にしたのは果物の缶詰くらいで、食事の代わりにハイカロリーの点滴で栄養を取っていました。水は、ミネラルウォーターかスポーツドリンクを飲んでいました。

無菌室では水道水が飲めません。洗面台には純水フィルターが付いており、その水は味も何もなく、まずくて飲めたものではありませんでした。洗面台の水は、歯磨きで口をゆすぐのと、顔を洗うくらいしか使いませんでした。

あと、食器やコップは使い捨てです。ちょっとした食べ物のカスなんかでもばい菌は数時間で繁殖してしまうそうです。血小板も少なく、白血球がほとんど”0”ですので、簡単に食あたりしてしまうそうです。それだけでも命に関わるようです。

移植前日にふらふらしながらシャワーも浴びました。

Day 0 移植

移植の日の朝、採血があり、血球の状態を検査しました。

結果は、

WBC 0

Hb 8.8

Pl 23000

ついに白血球はゼロになりました。恐るべし、放射線抗がん剤。午前中に移植が始まりました。移植と言っても、大それた手術をして臓器を入れ替えるわけでは無く、首のカテーテルから点滴で末梢血細胞を輸血のように入れていきます。ただし、やはり自分の細胞ではないので急激な拒絶反応が出ないかを確認するために心肺監視モニターを繋がれました。

その後、末梢血細胞が運ばれて来て、名前の確認とバーコードの照合をしてから点滴のチューブに繋ぎ、ゆっくりと点滴していきます。

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監視モニターを見ながら、傍らで看護師さんが付いています。急激なショックなどはありませんでしたが、このモニターを繋がれる事自体、非常に危ない可能性があるんだよなと思い、痛みとかはないのですが、リスクとの戦いがある事を再認識させられました。

弟の末梢血細胞は、凍結保存されていたものを解凍したばかりの様で首から入ってくるときに結構冷たさを感じました。

移植はほぼ1時間程度で終わり、看護師さんは点滴をまた生食に切り替えて、無事終わりましたよと言って、出ていきました。ただし、モニターは2,3日付けておくそうで、首のチューブ以外に左手の自由も奪われました。

後は定着するまで2-3週間待たなければなりません。その間は白血球数が極端に落ちているために粘膜障害が出るでしょうと予想されていました。その酷さは数日後にわかることとなります。抗がん剤放射線の影響で髪の毛も抜け始めていました。

次回は急性の副反応についてです。